2010年の流行語大賞にも選ばれた「~なう」。 ネットの世界では、もはや古くさい言葉になりつつある「なう」だが、 この言葉こそがweb2.0とクラウドコンピューティング、そしてソーシャルメディアに続く、 ここ数年のウェブの進化を象徴するキーワードになる。 なぜこの奇妙な表現が、それほど重要なキーワードだと言えるのか。 それを解く鍵こそ、本書のテーマである「リアルタイムウェブ(real-time Web)」にある。 リアルタイムウェブとは、簡単に言ってしまえば「情報がリアルタイムに伝わるウェブ」ということだ。 しかし残念ながら、その重要性が正しく理解されているとは言えない。 リアルタイムウェブとは単に、ウェブ上の情報スピードが多少速くなったという程度の話ではない。 そのような量的変化だけでなく、ウェブ空間の質的変化も同時に起きつつある。 この言葉は、今後のウェブ、そして社会全体の変化を示すキーワードの一つとなるだろう。 そして、日本はリアルタイムウェブにおいてアドバンテージを有しており、世界をリードする可能性を持つ。 本書では、リアルタイムウェブについて解説を行うとともに、時代の変化について考察する。
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